研究概要
全ての物質は極微な原子から構成されており、様々な物性はナノメートルのサイズ(1ミリメートルの100万分の1)で決まるので、材料を原子レベルで評価・制御する技術が必要とされています。
我々は走査型プローブ顕微鏡という個々の原子を直接観察することができる顕微鏡を用いて次のような研究を行っています。
- 走査型プローブ顕微鏡の空間分解能を上げ、より微細な原子の特性を評価できるようにする。
(高分解能化) - 走査型プローブ顕微鏡を用いて、個々の原子の元素同定、活性度や電子状態などの様々な物性量の測定が行えるようにする。
(多機能化) - 走査型プローブ顕微鏡を用いて、物質表面の個々の原子を動かして、人工的なナノ構造体を組み立て、その物性を評価する。
(ナノテクノロジー)
これらの研究により、材料の物性を原子スケールで評価して背後の物理や化学を理解し、新材料や新しい動作原理に基づくデバイスの探索を行っています。
【お知らせ】
本研究室は、2015年4月1日に大阪大学から東京大学に移動しました。
東京大学 大学院新領域創成科学研究科 物質系専攻 物性・光科学講座
新しい研究室を立ち上げますので、大学院生や研究員を募集します。ご興味のある方は、杉本までご連絡ください。
【NEWS】
原子間力顕微鏡を発明したBinnig, Gerber, Quate3氏が、2016 KAVLI PRIZE IN NANOSCIENCEを受賞しました。KAVLI PRIZEの公式ページで、本研究室の元素同定と原子操作が紹介されています。